ACROMIOCLAVICULAR JOINT DISLOCATION
肩鎖関節脱臼
転倒やスポーツなどで肩の外側を強く打った際に生じる肩鎖関節脱臼について、症状、脱臼の程度、保存治療と手術治療の考え方を解説します。
肩鎖関節脱臼とは?
肩鎖関節は、鎖骨と肩甲骨の間にある関節です。肩の外側を強く打ち付けることで、肩鎖靭帯や烏口鎖骨靭帯などが損傷し、関節がずれることがあります。
見た目の変形、肩の痛み、運動障害、脱力感などを生じることがあります。
手術が必要になりますか?
すべての肩鎖関節脱臼に手術が必要なわけではありません。関節のずれが比較的小さい場合には保存治療が選択されることがあります。
一方、関節のずれが大きい場合には手術が選択肢となります。実際の適応は、脱臼の方向や程度だけでなく、受傷からの時期、年齢、活動性、仕事内容やスポーツなどを考慮して判断します。
どの靭帯が損傷する?
肩鎖関節の安定性には、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯が重要です。脱臼の程度が大きくなると、これらの靭帯が損傷し、鎖骨と肩甲骨の位置関係が崩れます。
単純X線などで転位の程度や方向を確認し、病態を評価します。
手術治療
手術では、損傷した烏口鎖骨靭帯や肩鎖靭帯の再建を行い、肩鎖関節の安定性を回復させることを目指します。
手術方法は、受傷からの時期や転位の程度などによって異なります。症例によっては肩鎖関節の固定や鎖骨遠位端に対する処置など、別の方法を組み合わせることがあります。
手術で期待すること
主に痛みの軽減、肩の動きや筋力の改善、外見上の変形の改善を目指します。ただし、改善の程度には個人差があります。
手術のリスク
頻度は高くありませんが、感染、出血、神経障害、再脱臼、骨折、アレルギー反応などの合併症が起こる可能性があります。状態によっては再手術が必要になる場合もあります。
よくある質問
肩の上が出っ張っています。必ず手術ですか?
見た目の変形だけで手術の必要性が決まるわけではありません。転位の程度や方向、症状、活動性などを総合的に評価します。
スポーツで受傷した場合は手術になりますか?
競技種目や活動レベルは治療方針を考える要素の一つですが、画像所見や症状、受傷時期なども含めて判断します。
時間が経ってからでも治療できますか?
受傷から時間が経過した陳旧例では、新鮮例とは治療方法が異なることがあります。現在の症状と関節の状態を評価して治療法を検討します。